「自社ローンは違法サービスって本当なの?」
「自社ローンは反社会勢力とつながりがあるの?」
自社ローンを利用するにあたって、こうした疑問や不安を持っている人は多い。結論から言うと、自社ローンは違法ではない。また、反社会勢力とつながりのあるサービスでもなく、安心・安全に利用できる車両代金の分割払いサービスだ。
ただし、自社ローンを取り扱っている中古車販売店の中には、悪質なサービスを提供しているケースがある。そこで本記事では、自社ローンが違法と言われる理由とそれが誤解である根拠、さらに信頼できる自社ローンを選ぶポイントを解説している。
少し堅苦しい説明もあるが、自社ローンを安心して利用するためにぜひ参考にしてほしい。また、 本記事の後半では信頼できるおすすめの自社ローンも紹介している。
自社ローンは違法じゃない!その根拠とは?
自社ローンとは、利用者と中古車販売店の直接契約による、車両代金などの分割払いサービスのことだ。

自社ローンは信用情報に傷がある人(ブラック)を対象にしたサービスであることから、「違法では?」という意見がある。しかし自社ローンは違法ではなく、しっかりと法律の範囲内で提供されているサービスだ。
自社ローンとは割賦(かっぷ)販売である
自社ローンについてさらに詳しく解説しよう。自社ローンは「ローン」と呼称されてはいるが、正確にはマイカーローン(貸し付け・融資)ではない。
自社ローンの正式名称は割賦販売であり、これは商品代金を複数回に分割して支払う販売方法である。法律的には2ヶ月以上・3回以上に分割して商品代金を回収する販売方法を指す。
購入者から商品若しくは権利の代金を、又は役務の提供を受ける者から役務の対価を二月以上の期間にわたり、かつ、三回以上に分割して受領することを条件として指定商品若しくは指定権利を販売し、又は指定役務を提供すること。(割賦販売法 第2条より)
このように、自社ローンおよび割賦販売は法律によって定められた販売方法であり、違法ではない。
「自社ローンは高額だから違法」という説について
自社ローンはブラックを対象としたサービスだ。信用情報に問題のない人を対象としたマイカーローンに比べると、代金未払いのリスクが高い。未払いリスクが高いサービスにおいて、利益を早急に回収しようとするのは当然だ。このため、自社ローンは一般的なマイカーローンに比べて支払い総額が高くなる傾向にある。
これに対して「自社ローンは高額だから違法」という声もあるが、実際は違法ではない。まず、自社ローンおよび割賦販売はローンではないため、金利が存在しない。その代わりに分割手数料(割賦手数料)が発生し、毎月の返済額に手数料が加算されるか、中古車販売価格に手数料分の金額が組み込まれている。
割賦販売における分割手数料には法律上の明確なルールがないため、自社ローンでは中古車販売店が手数料を自由に定めている。しかし実際のところは、「出資法における上限金利20.0%を超えない割合で分割手数料を定めること」というルールが存在する。
このルールは、1995年に旧通商産業省(現経済産業省)が日本クレジット産業協会に宛てた通達が根拠であり、現在に至るまで割賦販売業界で遵守されている。このため、すべての自社ローンは分割手数料が、出資法における上限金利20.0%以下になるよう手数料が設定されている。
自社ローンは違法どころか金利5.7%と同水準だった
自社ローンの分割手数料が、具体的にどれくらいに設定されているのかを整理していこう。数ある自社ローンの中で分割手数料を公表しているのは、業界大手のオトロンだけだ。
\オトロンの分割手数料/
| 自社ローンプラン | MCCSプラン | |
| 分割払い手数料 | 7,150円/月 | 7,150円/月 |
| MCCS通信管理費用 | − | 3,300円/月 |
| MCCS装置費用 | − | 88,000円 |
| MCCS取り付け費用 | − | 22,000円 |
※ オトロンは業界内でも分割手数料が安い自社ローン
そこで、オトロンの分割手数料を参考に、どれくらいの金利水準かを計算してみた。その結果、オトロンは金利5.7%のマイカーローンと同水準の支払い総額で利用できることがわかった。
\オトロンとマイカーローン(金利5.7%)の比較/

| オトロン | マイカーローン(金利5.7%) | |
| 車両本体価格 | 301.3万円 | 301.3万円 |
| 販売諸費用 | 18.2万円 | 18.3万円 |
| 分割手数料/利息 | 34.3万円 | 34.9万円 |
| 頭金 | 30.1万円 | 30.1万円 |
| 支払い総額 | 353.8万円 | 354.5円 |
| 月々の支払い額 | 6.7万円 | 初回:9.2万円 2回目以降:6.7万円 |
| 比較条件 | ||
| 車種 | トヨタ ランドクルーザープラド TX | |
| 車両本体価格 | 301.3万円 | |
| 諸費用 | 18.3万円 | |
| 年式 | 2012年 | |
| カラー | ブラック | |
| 走行距離 | 8.15万km | |
| 修復歴 | なし | |
| 返済回数 | 48回(4年払い) | |
※ 公式サイト上で確認できる金額であり、実際の金額は契約プランや追加するオプションなどによって異なる場合がある
金利5.7%というのは、決して高い水準ではない。近年では、自動車メーカーの正規販売店が提示する金利が5.0%を超えることも多い。
各自動車メーカーの表示金利
- トヨタモビリティ東京:7.8%
- ネッツトヨタ東都:5.5%
- 千葉トヨペット:6.2%
- ホンダ 正規販売店:5.5%
- 日産 正規販売店:6.0%
- マツダ 正規販売店:5.9%
- スバル 正規販売店:3.9%
- スズキ 正規販売店:6.8%
※ 公式サイト等で確認できる表示金利であり実際の適用金利とは異なる場合がある
このように、自社ローン(オトロン)は違法どころか金利5.7%のマイカーローンと同水準で利用できる、かなり良心的なサービスだった。
車にGPS端末を取り付ける自社ローンは違法なのか?
自社ローンは、未払いリスクの高いブラックに対して分割払いサービス(割賦販売)を提供している。このリスクを軽減するために、GPS端末を取り付けた上で中古車を販売している自社ローンは多い。
実は、業界大手のオトロンにも車にGPS端末を取り付けるプラン(MCCSプラン)がある。
\オトロンの自社ローンプランとMCCSプランの違い/
| 自社ローンプラン | MCCSプラン | |
| 支払回数 | 24回・36回・48回 | 24回・36回 |
| 分割手数料 | 7,150円/月 | 7,150円/月 |
| 保証人 | 必要 | 不要 |
| GPS端末取付 | なし | あり |
| GPS端末費用 | なし | 装置費用:88,000円 取付費用:22,000円 通信管理費用:3,300円/月 |
※ オトロンのMCCSプランは保証人不要で利用できる自社ローン
このように、車にGPS端末を取り付ける自社ローンは多く、「車にGPS端末を取り付けるのは違法」という声もあがっている。しかし、車にGPS端末を取り付けたからといって違法になるわけではない。
自社ローンにおいては、GPS端末の取り付けや個人情報規約などの同意を得た上で、中古車を販売している。また、自社ローンを取り扱っている中古車販売店は、GPS端末から送信されるデータを直接確認することはできない。
たとえば、オトロンの場合はGMS社が開発したMCCSというGSP端末を利用しており、GPS端末から送信されるデータはGMS社が厳重に管理している。
\GPS端末(MCCS)の仕組み/
自社ローンで車にGSP端末を取り付ける理由は、未払いが発生した際に遠隔でエンジンを制御するため、あるいは位置情報を特定して車の持ち逃げを防ぐためだ。自社ローンの返済が問題なく終われば、GSP端末は取り外すことができる。
違法じゃなく信頼できる自社ローンを利用するポイント
自社ローンは違法ではないが、一部の中古車販売店で悪質なサービスを提供している事例がある。そこで、下記のポイントを押さえて信頼できる自社ローンを利用してほしい。
- ポイント①業界大手の自社ローンを利用する
- ポイント②一括仮審査サービスを利用する
- ポイント③運営会社・店舗情報が明確な自社ローンを利用する
ここでは各ポイントを詳しく解説する。
ポイント①業界大手の自社ローンを利用する
信頼できる自社ローンを利用するためには、まずは業界大手の自社ローンから検討しよう。自社ローン業界の大手といえば、オートバックスセブングループが提供しているオトロンである。

オトロンは全国550店舗以上で提供されている自社ローンであり、業界大手として信頼感・安心感のあるサービスだ。このため、自社ローンを利用するならまずはオトロンの審査にトライしてみよう。
ポイント②一括仮審査サービスを利用する
信頼できる自社ローンを利用するためには、一括仮審査サービス(自社ローンの窓口)を利用するのもおすすめだ。これは全国のさまざまな中古車販売店が加盟しているサービスであり、1回の申し込みで最大5社の中古車販売店から仮審査結果を受け取れる。

加盟している自社ローンは中堅が多く、信頼できるサービスが集まっている。運が良ければ、信用回復ローンの大手であるクルマテラスを利用できる可能性もある。
オトロンと同時に申し込めば、業界大手を含む最大6社の中古車販売店から、自社ローンの仮審査結果を受け取れるためおすすめだ。
ポイント③運営会社・店舗情報が明確な自社ローンを利用する
業界大手のオトロンや、自社ローンの窓口に申し込んでも審査に落ちてしまった人は、その他の自社ローンを利用する必要がある。その際は、公式サイトを確認し運営会社・店舗情報が明確な自社ローンを利用しよう。
公式サイトをチェックした際に、「情報がわかりにくい」「会社情報が掲載されていない」といった自社ローンには注意してほしい。そうした自社ローンは、往々にして悪質なサービスを提供している可能性が高い。
以上の3つのポイントを押さえて、信頼できる自社ローンを利用しよう。
違法じゃなく信頼できる自社ローンおすすめランキング
それでは、信頼できる自社ローンのおすすめランキングを紹介する。まずはランキング1位のオトロンから順に検討し、自分に合った自社ローンを利用しよう。
1位|オトロン(業界大手&分割手数料が明確)

おすすめポイント
- 保証人不要で利用できるプランがある
- 3ヶ月間(3,000km以内)の無料保証つき
- 契約期間中のオイル交換無料(最大6回)
- 最低10万円の下取り保証あり
取扱い車種 :全メーカー、全車種
支払い回数 :最大48回(4年払い)
審査通過率 :95%
頭金・保証人:原則必要、不要プランあり
公式サイト :https://www.otoron.jp/
オトロンは、カー用品大手のオートバックスセブングループが提供している自社ローンだ。業界大手の自社ローンであり、全国約550店舗で自社ローンサービスを提供している。数ある自社ローンの中でも安心感が大きく、契約特典が豊富なことが大きなメリットだ。
オトロンの契約特典
- 契約期間中のオイル交換無料(最大6回)
- 最低3ヶ月間(3,000km以内)の無料保証
- 最低10万円保証の下取りサービス
- 2台同時購入で10万円割引き
- 100項目以上の納車前点検を実施
- 最長120回払いのステップアップローン※1
- オートバックスオリジナルのカー用品プレゼント※2
※1 オトロンの自社ローンで車を買った人を対象としたローンサービス
※2 不定期のため契約期間によっては実施していない可能性がある
オトロンはオイル交換無料特典だけでも、18,000〜30,000円ほどお得に利用できる。ここまで特典が多い自社ローンも珍しいため、もはや中古車の値引き交渉が不要なくらいだ。
仕入れた中古車はすべて、全国2ヶ所の大型整備工場で検査・整備されているため、やはり他の自社ローンと比べて安心感が違う。
\オトロン 羽生ファクトリーの風景/

また、オトロンは保証人不要で利用できるMCCSプランがあるため、保証人を立てられない人もまずはオトロンで中古車を買おう。大手の安心感とさまざまな契約特典に魅力を感じられたなら、さっそくオトロンの仮審査に申し込んでみてほしい。
2位|自社ローンの窓口(最大5社の一括仮審査)

おすすめポイント
- 20秒で仮審査に通るかどうかがわかる
- 最大5社の自社ローンに一括審査依頼ができる
- 大手から地域密着店舗まで提携自社ローン多数
取扱い車種 :全メーカー、全車種
金利(年率):3.9〜15.0%
支払い回数 :最大120回(10年払い)
頭金・保証人:原則不要
公式サイト :https://carhoo.co.jp/
自社ローンの窓口は、最大5社の中古車販売店から仮審査結果を一括で受け取れるサービスだ。大手から地域密着型の店舗まで、多数の中古車販売店が加盟しており、自社ローンで中古車を買える店舗を効率よく見つけることができる。
自社ローンの窓口の加盟店一例
- クルマテラス
- スリークロス
- クルマ王
- プレビアスオート
- Dash自社ローン
- 車のアウトレット
- カーボイス
- テラスプランニング
- ピースオート
※ 公式サイト掲載情報より
オトロンと自社ローンの窓口のどちらにも申し込むと、大手を含め最大6社の中古車販売店から仮審査結果を受け取れる。したがって、中古車を買える自社ローンを見つけやすく、中古車の価格・状態などの比較もしやすい。
また、自社ローンの窓口に加盟している中古車販売店の多くは、頭金・保証人不要でサービスを提供している。まとまった資金が用意できない人や、保証人を立てられない人も、自社ローンの窓口に申し込んでおこう。
3位|カーリバ(審査通過率99.8%)
カーリバは、東京都中野区に本社を置くリバイブ株式会社が提供している自社ローンだ。審査通過率は99.8%であり、カーリバの審査を受けたほとんどの人が自社ローンでマイカーを手に入れている。
オトロンや自社ローンの窓口の審査に落ちてしまったときの最終手段として、カーリバを検討してみよう。また、カーリバでは「頭金を用意できる」「1年以上の弁済実績がある」のどちらかの条件をクリアすると、高級車を購入できるカーリバプレミアムプランを利用できる。
このため、マイカーローンの審査や他の自社ローンの審査に落ちた人でも、カーリバなら中古車を購入できる可能性がある。
4位|げんき自動車(84回払いまで可能)
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げんき自動車は、青森県青森市に本社を構える全国展開の自社ローンだ。自社ローンの返済回数は最長48回(4年払い)が基本だが、げんき自動車なら最長84回(7年払い)の支払回数に対応している。毎月の返済額を抑えながらマイカーを手に入れられるのがメリットだ。
また、げんき自動車は注文販売(オークション)に対応している。げんき自動車の在庫に乗りたい車がない場合は、希望条件を伝えればオークションサイトから条件に合った中古車を見つけてもらえる。最長84回の返済回数で、幅広い選択肢から乗りたい車を見つけたい人は、げんき自動車の仮審査に申し込んでみよう。
おわりに:自社ローンは違法じゃないが信頼できるサービスを選ぶことが大切

本記事で解説した内容をまとめる。
- 自社ローンは正確にはローンサービスではない
- 自社ローンは割賦販売と呼ばれる販売方法である
- 割賦販売には法律上の金利・手数料ルールがない
- しかし出資法の上限金利20.0%が実質的な上限となる
- 車にGPS端末を取り付ける自社ローンは多いが違法ではない
- GPS端末を取り付けるのは未払いリスクを軽減するため
- 3つのポイントを押さえて信頼できる自社ローンを利用しよう
①業界大手の自社ローンを利用する
②一括仮審査サービスを利用する
③運営会社・店舗情報が明確な自社ローンを利用する - 信頼できる自社ローンのおすすめランキング
1位|オトロン(業界大手&分割手数料が明確)
2位|自社ローンの窓口(最大5社の一括仮審査)
3位|カーリバ(審査通過率99.8%)
4位|げんき自動車(84回払いまで可能)
自社ローンは違法ではない。しかし、一部の中古車販売店が悪質なサービスを提供しているケースがある。このため、信頼できる自社ローンを選び利用することが大切だ。
業界内で最も信頼できるサービスがオトロンである。オトロンは業界大手として、万全なサービス体制・整備体制で自社ローンを提供している。自社ローンを利用するなら、まずはオトロンから検討してみよう。

